シニア期になると食が細くなる?
人間も年と共に、食の好みが変わったり量が減るように、犬も猫も好みが変わったり食べる量が若干減ってくる傾向があります。
年齢と共に基礎代謝が落ちてくるのは人間と同じなので、ある程度の食欲低下はある意味正常な傾向です。
加齢と共にどうしても運動量が減ることと関係する場合もありますが、
「シニアだから」
と人間側が必要以上の配慮で減らしすぎないようにすることも大切です。
適度な運動は、内臓機能の維持や精神面の充実とも関わるので、無理のない範囲で続けた方がいいです。
また「歳をとったら低脂肪がいい」という考えもありますが、食餌量の減少により摂取カロリーは下がるので、脂質量にあまり神経質になることもないと思います。
むしろ肌の乾燥や関節機能の維持、脳機能の健康を考えたら、良質な脂質摂取は継続した方が良いでしょう。
一方、年齢に関係なく、活動量が増えてないのに食欲が旺盛になった時は内分泌系の病気を疑った方がいいかもしれません。
冬のおすすめ食材1:クジラ肉
地域によっては身近なスーパーなどではあまり見ないかもしれませんが、魚屋さんで不定期に扱っている所もあります。
日常的に食べさせる・・・というより、季節の変わり目や寒い時期、体力の低下がみられる時などに、ピンポイントで使うと良いでしょう。
アレルギーが起きにくいタンパク源でもあるので、すでに何らかのアレルギーに悩んでいる場合も、重要な選択肢になると思います。
体を温め、脾・肝・腎に作用するのでシニアだけでなく、疲れた時や貧血気味、虚弱体質のパピーにも良いと思います。
消化機能を整えて胃を強くするので、食が細く、食べ過ぎると吐いたり下したりするタイプにも向いているでしょう。
冬のお勧め食材2:タラ
これは冬に旬を迎える魚で、ダイエットしたい個体に人気の食材ですが、様々な体質に使え色々な食材とも合わせやすいので広く使って頂きたい食材です。
低脂肪ですが、その分亜麻仁油やエゴマ油など、摂りたい脂質を選んで足す余裕があります。
成分的に特出したビタミンやミネラルがあるわけではありませんが、抗酸化物質グルタチオンを含んでいるのは特徴です。
単に低脂肪だからシニアにおススメ・・というよりこのグルタチオンの存在が大きいです。
海外ではグルタチオンのサプリメントなども市販されているようですが、日本では医薬品扱いです。
裏を返せば、それだけ効果が高いので、食品として毎日少しづつ摂取するのが安心です。
肝臓での解毒作用を高めるだけでなく、皮膚の健康を守るのでアレルギーや疲労・ストレスなどで湿疹が出やすい時もおすすめです。
また目の角膜や水晶体にもグルタチオンは多く含まれているため、加齢と共に出やすい目のトラブル防止にも、食餌でグルタチオンを補給するといいと思います。
実は年齢を問わず、食べさせない理由がないくらい優秀な食材です。
まとめ
今回ご紹介した二つの食材は、寒い時期は人間にも良いので、是非お試しされてはいかがでしょう。
タラは鍋の定番ですが、すりおろした山芋、みじん切りのニンジン、ゴボウなどと合わせ、すり身団子にしても美味しいです。
淡白な味を生かして和洋中問わない味付けで楽しめます。