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東洋医学から見る29~夏のお勧め食材2021年版


暑さ対策は湿気対策と同時進行

冷暖房が発達しても、毎年犬猫にやってくる換毛期。


室内飼いが中心になってきた猫は、

「一年中換毛してます」というケースもありますが、多くのわんにゃんは夏・冬に換毛していると思います。



それは体が季節の変化を感知し、空調設備で快適な室温を保っても、体内は変化している証拠と言えます。

そのため、季節に応じた食餌を摂ることは、その季節を乗り切るために欠かせないと考えています。



日本の夏は、暑さと同時に湿気の高さが特徴です。

そのため人間も汗が蒸発しにくく、体に熱がこもることによる不調が起こりやすいです。


汗をかけない犬猫にとっては、さらに厳しい気候条件なので、季節の食材を上手に取り入れて元気に過ごしましょう!


夏お勧め食材その1:きくらげ

純国産きくらげは貴重ですが、青森県では昨年より『青森きくらげ』の出荷を始めました。


夏場に生産量や単価が減るしいたけに代わるものとして、県の産業技術センターがアラゲキクラゲに注目。野生株との交配・選抜などを経て、昨年めでたくデビューしました。



一般にキクラゲというと乾燥したものが主流だと思いますが、このキクラゲは生で流通してます。

調理も簡単な上、ほとんど無味・無臭なので、犬猫の手作り食やトッピングにも使いやすい食材です。(消化しやすくするため、刻んで下さいね)



性質としては『平性・甘味』

帰経は『胃・脾・大腸・肝臓・腎臓』とどんな体質でも使いやすく、他の食材とも合わせやすいのが特徴です。



黒キクラゲと白キクラゲでは少し効能が違うので、今回は『青森きくらげ』も分類される”黒キクラゲ”を中心に紹介します。



胃や脾を補う作用があり、下痢・便秘どちらにも使えます。


また鉄分が豊富なので、血を補うだけでなく、痔や炎症から起こる出血などにも有効です。

(※犬猫で痔はまれですが)



痔は血の滞りも一つの原因になりますが、キクラゲは血液の流れを良くするのでそういった意味でも有効で、皮膚のツヤがない時や目がかすむ時にも良いでしょう。

見た目からは想像つきにくいですが、キノコの仲間なのでビタミンDも豊富です。



また黒キクラゲならではの特徴として、”腎”に作用すること。

『腎を補うには黒い食材を摂れ!』というのは薬膳の定番ですが、まさにそのお手本となる食材です。

夏お勧め食材その2:バナナ

いつでも手軽に手に入るフルーツですが、南国の果物なので体を冷やす作用が強めです。



そのため発熱や強い炎症を抑えたい時は、生で使っても良いのですが、近年の傾向として、夏場に”冷え”による不調を起こす犬が増えています。



そんな時は、少量のバターで焼いて与えることをお勧めします。

犬が嫌がらないのであれば、少量のシナモンを振ってもいいでしょう。



また肺を潤す作用があるので、冷房による乾燥で空咳をする時にも使えます。

そして夏場に多い食中毒による下痢で、血が混じっている時などのケアにも向いています。



夏バテを起こして食欲が落ちている時には、フードの量を少なくし、バナナのバター焼きをおやつに与えて乗り切るのも良いでしょう。



まとめ

夏バテで食欲が落ちている時は無理に食べさせないのも一つです。


特に体の熱を上げるドライフードは、必ず水分に浸してあげて下さい。

暑さに弱い犬は多いですが、熱中症を警戒しすぎて冷房や冷却材を与えすぎるのも注意が必要です。

冷えは万病の元。


毎日の食材で、熱を発散させたり、腎臓をしっかり機能させて体を冷ますようサポートしましょう。



参照ブログ⇒夏を乗り切る食餌

参照ブログ2⇒夏の食材の力

参照ブログ3⇒夏と心臓

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