好意を持っている相手の言動やしぐさを、意識的であれ無意識であれ真似してしまうことを『同調行動』と呼ぶそうです。
我が家の兄妹も、その典型の行動が見られます。
例えば食事の後、猫は手を舐め、口や顔周りの毛づくろいをします。
犬である兄は、最初の数か月
『何をしているのだろう?』
と思ったでしょうが、ある日突然食事の後、手を舐め顔を拭うような仕草を始めました。
しかし彼は猫ほど、その行動の必要性も意味も理解していなかったせいで途中から、
右手を舐める⇒左手で顔を拭う
という行動になりました。
・・・意味ないし(^_^;)
広島の伝説的なキャッチャー達川選手じゃあるまいし「逆、逆!」と思わずツッコミました。。。
(プロ野球を見ない方、達川選手を知らない若い方への補足:塁に出る事への執念?!からか、内角ギリギリのボールが来ると、たびたびデッドボールを主張する。達ちゃんのデッドボールアピールは有名なので、アンパイヤも苦笑いしながら「達ちゃん、当たってないよ」と言うと、「あっ、そう」とすぐ戻ってくる。そんなある日、めでたくデッドボール判定を受けたが、当たったと主張していた足と逆の足を引きずってファーストへ。これが伝説の達ちゃん事件である)
彼はやがて、食事の場に彼女(猫)がいる時だけ毛づくろいをするようになりました。
(つまり一人の時や他の犬がいる時はやらない)
3年前に家族となったまさお。
彼もまた、時間が経つにつれ同調行動が増えてきました。
(参照記事⇒まさおくんのその後)
まさおが茶々丸に同調するのはもちろん、茶々丸がまさおに同調することもあります。
その中でも、最も強烈?!だったのは、動物病院で採血した時です。
茶々丸は、注射も診察も固まるタイプ。
病院へ行くのは嫌がりますが、吠えず暴れず、ひたすら固まるタイプ。
寒い日は布団の中でくっつく二人
一方まさおは、診察台に乗るまでヘラヘラしているタイプ。
他の飼い主さんになでてもらったり、「誰か通らないかな」と外を見たり。
ところが初めての採血の記憶がよっぽど嫌だったのか、再検査で採血のため診察台に上がったら
「あ゛~あ゛~あ゛~!」
その声の大きさと必死さに驚きましたが、先生方や抑えていた私も思わず笑ってしまったのがその表情。
まるで有名なムンクの絵画『叫び』そっくりだったのです。
採血が終わっても「あ゛~あ゛~あ゛~」
診察台から降りたら叫び止みました。
そして次は茶々丸の番。
すると彼も診察台に乗せたとたん、まさおそっくりな声で
「あ゛~あ゛~あ゛~」
先生も思わず「上手に真似するんだね」と。
これも同調行動?!
声の高さといい、テンポといい、本当にそっくりだったので感心しつつも
「こら、真似するんじゃない」
と言ったらピタッと止まり、いつもどおり採血できました。
茶々丸はどちらかと言うと独立心が強く、人にも犬にもあまり依存しません。
来るものは拒みませんが、自分から積極的に関わることはしません。
自分から行動を起こしたのは、ソフィを公園で見つけた時だけです。
そのためまさおがやって来た時も、
「この犬、ずっとうちにいるの?」
という感じで、嫌がっている訳でもないですが、正直歓迎する感じでもなかったのです。
しかし一緒に過ごしているうちに
「検査は嫌だ!」を、同じ言葉?!で主張した二人。
これも群れの仲間としての同調行動かもしれません。