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丑年に寄せて~犬猫にとって牛肉は不自然な食餌?


犬猫の食餌として牛肉は不適切なのか?

『犬猫が牛や馬などの大型動物を狩ることはないので、本来の食餌ではない』

という意見があります。



確かに家畜化される数万年前には、ネズミやウサギ、魚、鳥、草花などの植物が食餌の中心だったでしょう。

しかし人間と共に行動するようになってからは、バイソンや馬、鹿などを狩り、その肉を分け合うようになりました。



この協力体制から生じた食事内容の変化は、ヒトにもイヌにも少なからず影響しました。


それは赤身のタンパク質の摂取量が増えたことによって、どちらも頭蓋が大きくなったのです。


頭蓋が大きくなる=脳の大きさの変化

とも言えます。



また約1万年前に農業を始めたことによって、ヒトが調理した穀物やイモ類などを食べ始めた時も、イヌはその変化を受け入れてきました。



・・・つまり犬は、人の進化と歩みを共にしてきたのです。


犬においては原種がすでに失われており、初期に家畜された犬の形態もほぼ失われている現在、どの時点での食餌を理想と捉えるか。



現代では何日も獲物を追い続ける生活ではなくなった上、人の手によって複雑にブリーディングされてきた犬たちにとり、進化途中の食餌を”理想”と考えるのは合わなくなっていると思います。



もし原種時代の食餌が理想とするなら、昆虫や花、木の皮、根、コケ類なども食餌に取り入れるべきでしょう。


心臓のサポートには牛

全身の組織に栄養を送る心臓の不調は、即全身の不調につながります。また東洋医学では、身体を温める”陽気”の源と考えられ、精神面にも強く影響します。



性格が明るい人を

「陽気な人だね」

というように、”陽”の気が弱まると落ち込んだり、悲観的になったりします。


日照が少なくなる秋から冬に気分が落ち込むことがあるのも、この『陽の気』が足りなくなるからです。

関連ブログ⇒たこつぼの罠



またシニア期になると(特に小型犬)、心臓に雑音が入ることが少なくありませんが、これも生物として”冬”の季節に入り、徐々に”陽”の気が少なくなるからと考えます。



心臓は夏の臓器で、”火”を象徴しますが、それと真逆の季節冬にも『陽の気』をコントロールするために心臓のサポートは重要になります。


そこでポイントとなる食材は牛肉や牛レバー、ハツなどです。


心臓をサポートする食餌のポイント

・生物価が高いもの=質の高いタンパク質

・タウリン・L-カルニチンを豊富に含むもの

・ビタミンEやオメガ3など抗酸化物質を含むもの


ざっくり言うとこの3つが大切です。

そして陽の気は補給しても、身体の熱は上げすぎないこと。



牛肉・牛レバー・牛ハツ・牛キドニーはどれも平性のエネルギーなので、体質を問わず使いやすい食材です。

(牛肉のアレルギーがある場合は除く)



ハツは陽の気を補給し、心臓サポートに最も向いています

牛ひき肉2:ハツ1くらいの割合で組み合わせてもOKです。


レバーは貧血に良いのはもちろん、肝臓をサポートするので目の健康もバックアップしてくれます。

特にシニア犬には定期的に取り入れて欲しい食材です。


またキドニーも陽の気を補給し腎臓のサポートをしてくれますが、腰や弱った後ろ脚のサポートにも良いので、これもシニアにお勧めです。

他の部位に比べ、スーパーなどでは手に入りづらいと思いますが、精肉店やネット通販などでは1キロ2000円前後で売っています。


これら牛肉とホルモンと同時に、イワシ、鮭、タラ、サバ、ホタテなど良質の脂質やタウリン豊富な魚介類を主体とした食餌とローテーションしていくのが良いでしょう。


クルリオイル(オキアミ油)などの魚油、グレープシードオイル、オリーブオイルなども、心臓サポートにお勧めです。



関連ブログ⇒一周回って困る話

関連ブログ2⇒心臓と食餌の好み


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