このご質問は、ここ数年急激に増えています。
「A病院ではこう言われた」
「B病院ではこういう薬が出た」
「トリマーさんにはこれを勧められた」
「しつけ教室の先生にはこう言われた」
「ネットにはこう書いてある。一体どれが本当なの?」
結論から言うと、この方の場合は”どれも正しい”答えでした。
どういうことかと言うと、A病院へ行った時点では、A病院の処置は最善だったと思えたし、B病院へ行った時は、やはり当然の診断と処置であったと思いました。
お話を聞く限り、どちらかの病院が何かを見落としたとか、判断を誤ったという感じはしません。
トリマーさんやしつけ教室の先生からすれば、前回の時の変化から適切なアドヴァイスをしたと思います。
それぞれの”プロ”が、それぞれの専門からアドヴァイスをしたため、混乱されてしまったのでしょう。
一頭の犬の体で起きている事象も、複数の角度から見れば、違う意見が出ることはむしろ自然なことです。
①『皮膚』から見えていることにアプローチするか
②実は内臓の不調から起こった『皮膚症状』だと判明したから、内臓にアプローチした治療を開始するか
③問題行動は性格?しつけの問題?精神的または身体的不調から発生している?
情報が多いということは、選択肢が多いとも言え、犬猫にとっても飼い主さんにとっても本来歓迎すべきことです。
ところが近年、人間の医療分野でも同じことが起こっていて、診断や治療が高度に専門化したことで、全体像が見えにくくなるのは本末転倒だと感じてます。
例えば皮膚に異変が起きた時、外的要因(接触性のかぶれ・感染症等)や内的要因(食物アレルギー・内臓疾患等)かを飼い主さんのお話などから判断します。
病院ならそのお話を元に、血液検査や皮膚の培養検査などもするでしょう。
しかし生物の体は非常に複雑で、例えば
・農薬に触れた
とか
・明らかに食べてはいけないものを食べた
など要因がはっきりしているならともかく、決定的な原因を突き止めるのが非常に困難になっているのが実情です。
これは生活環境の多様化や日常にあふれる化学物質の多さなど、現代社会ならでは問題かもしれません。
私たち人間でも、体調によって普段食べて慣れているもので、じんましんなどの一時的なアレルギーが出ることもありますよね。
たとえ疲労感や寝不足など、明らかな体調不良を感じていなくても、季節の変わり目や日々のストレスの蓄積から起こることは良くあります。
動物だって同じです。
かゆみで寝不足になれば、イライラしたり継続的なストレスからお腹の調子までおかしくなったり・・・。
GWや夏休みなど長い連休中、人間も生活パターンが変わって、また通常モードに戻るまで少し時間がかかりますね。
そんな時、生活パターンが変わるのはペット達も同じです。
一緒に旅行に行ったり、一緒に行けない旅行先なら犬猫たちはペットホテルや動物病院にお泊りすることもあるでしょう。
また犬ならいつもと違う時間帯に、いつもより長いお散歩に連れて行ってもらえるかもしれません。
そんないつもと違う時間をすごしたペットたちもまた、通常生活に戻ると『あれ?!』となります。人間との距離が近くなったが故の、悩ましい問題です。
『木を見て森を見ず』にならないよう、弊社の対面による初回カウンセリング※は平均2時間です。
※要予約⇒info@aoimoristudio.comから承っています!出張カウンセリングの場合は、別途交通費が発生します。お友達と一緒に参加できるお得な共同カウンセリングもあります。詳しくはお気軽にお問い合わせ下さい。
皮膚=アレルギー
下痢=フード
ネットを検索すると、そのような話がたくさん出てくるからという短絡的な判断は一番危険です。
似たような経験談はあるかもしれません。
しかしあなたのわんちゃん、ねこちゃんが必ずしもそれと同じとは限りません。
また仮に、他の子は良くなった方法で悪化したからと言って、誰も責任をとってくれません。
症状が長引く不調や繰り返す症状は、やはり専門家の目で直接見てもらうことから始まります。
その際、
・症状改善までどのくらい時間がかかるのか
・費用はどのくらいか
・短期間で改善可能な方法はないか
・改善策に選択肢はあるのか
・それらの選択肢には、どんなリスクがあるのか
など納得のいくまで質問することが大切です。
真摯に向き合ってくれる専門家なら、このような質問に気分を害したり、面倒に思うことはありません。