先日、カナダから驚きのニュースが入ってきました。
イースター(今年は4月21日)の象徴として登場するウサギにまさかの事実です。
なんと野ウサギが肉食している決定的場面が捉えられたのです。
以前から時折、鹿の死骸や小動物の死骸のそばで目撃されていました。
またそれらの骨に、熊やオオカミではなく、明らかに小動物の歯型が残っているものも観察されていたのです。
しかし”ウサギ”と言えば草食動物の代名詞みたいなもの。
『まさか?!』
という思いと、一部では
『餌の少ない冬場などは、ミネラルの補給に骨をかじっているのではないか?』
という説もささやかれていました。
しかし今回、骨どころか普段は、自分の天敵となっている動物の死肉をむさぼっている姿が確認されたのです。
すると自分より小さい動物を狩っている報告も上がってきていることも知りました。
かわいい前歯でニンジンを、ポリポリ食べているイメージから大転換です。
(そもそもそのイメージが人間の勝手なものだったわけですが)
犬はストレスを感じるとあくびをすることがありますね。
猫だとそんな時やイライラしている時、尻尾を大きくブンブン振ります。
それに対し、うさぎは地団駄を踏みます。
しかもちょっとしたことで後ろ足で床をダンダンと・・・。
『割とキレキャラだなぁ』と思ったことがあります。
草食動物はのんびり草を食んでいるイメージが強いですが、良く考えるとヤギやヒツジなどは興奮しやすい動物です。
常に補食される環境だったことから、小さな物音や仲間の動きに敏感なのでしょう。
彼らは肉食動物のような鋭い犬歯を持たない代わりに、角(牛・鹿・ヤギなど)や強烈な脚力(馬)、持久力のある筋肉を持ちました。
草食(純粋に”草”というより植物性由来の食餌という意味で捉えて下さい)でも、体を維持するにはタンパク質の摂取が必要です。
哺乳類に限って見ても、発生順としては肉食動物より草食動物が先と言われていますので、植物性のタンパク質を利用するシステムが先に作られた可能性の方が高いでしょう。
馬などはすでに原種が絶滅しているので(原種に近い種は存在してますが)確かな遺伝情報を調べることはできませんが、長く残ってきた動物にはかなりのバックアップシステムが備わっていると思います。
そこにはまだ人間が知らないものもかなりあるでしょう。
何万年という時間を過ごす中で、異常気象や地殻変動による緊急事態を何度となく乗り切ってきた積み重ねがあります。
その中には当然、その種にとって生きづらい環境になった時期もあるでしょうし、同時に餌が不足する事態もあったでしょう。
生きづらい環境=気温や気象条件の変化など
↓
植物の植生の変化
↓
餌がなくなる
↓
①餌を求めて移動する
②餌を変える etc.
①と②のどちらかを選んだ動物もいるでしょうし、両方同時にやった動物もいるでしょう。
当然これ以外の方法をとった動物もいると思います。
今地球上に存在する生物は、そうやって目の前の危機を生き抜いた個体の子孫ばかりです。
冒頭の話に戻すと、ウサギもどこかのタイミングで
「食べる物がない!なにかエネルギーになるものを食べなきゃ」
と肉食したのでしょう。
そして牛や鹿のように、山をいくつも超えて餌を探すリスクより、行動範囲内で対処する方法を選択したのです。
その上で、肉食をした場合の栄養吸収利用能力が高い個体の家系が生き残ってきて今があるわけです。
かわいいウサギさんと出会えて良かったです!
ちなみにパンダは、肉食から草食というウサギとは逆パターンですが、あの不思議なタレ目模様はどのタイミングだったのでしょうか?
発生の過程も不明である生物は多いですが、それらの栄養学=何をどう食べてきたのか。それによってどういう選択をし、進化してきたのか?
栄養学の研究は、まだまだ発展途上であることを改めて思い知らされた一件でした。
参照ブログ⇒大豆の不思議