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ワクチンの賛否両論


間もなく、狂犬病ワクチンの接種時期となります。

犬には接種義務がありますが、アレルギーや持病、高齢などで獣医師が、”接種不適”と判断した場合は認定書が出され、猶予されます。

接種前に、飼い主と獣医師双方が、犬の体調不良や持病、アレルギー等認識がなく、全く健康な状態で接種したにも関わらず、数分~数時間以内に死亡する重篤なケースは、滅多にあるものではありませんが、一般に体重の軽い小型犬の方がリスクは高いと言えます。

実は我が家にいる一匹の犬は、毎年接種後1日~2日近くぐったりし、体が熱い状態が続きます。

また接種後、3~4日は下痢が続きます。

3才までは、顔に発疹も出ました。

4~6才になると、発疹は出なくなりましたが、まる1日はぐったりしています。

この程度のことでは、猶予されないようですが、正直な所毎年不安です。

ワクチン接種の負担を軽減する方法

飼い主でも出来ることとしては、接種二週間くらい前から、肝機能を高め、毒素の排出を高める食餌メニューにします。

そして接種当日は、万が一のことを考えて、朝一番に接種してもらいます。

そうすれば、異変があってもすぐに対処してもらえます。

接種後は、ワクチン排出を手伝ってくれるレメディを与えています。

これをやるようになってから、顔の発疹が出なくなり、体力の回復までの時間も短縮されました。

下痢の期間はあまり変わりませんが、水分たっぷりの食餌を与えて、脱水にならないように気を付けていれば、むしろ体が排出したがっている状況なのですから、無理に薬で止めることはしていません。

ワクチンの副作用・副反応率は実際どのくらいなのか?

『狂犬病のワクチンは強いから仕方がない』

と聞いていましたが、他の犬と比べると明らかに重い方です。

日本での副作用は極めてまれで、副作用発生率は0.03%というデータもあるのですが、普段お客様からのお話を伺っているともう少し高いような感触があります。

丁度うちの犬が上記のような症状が出始めて心配になった時、色々調べて行き当たったデータがあります。

2008年、アメリカでの報告ですが、ここでの副作用率は約1%くらいです。

後で出てくる、イギリスでのデータでも1%くらいなので、このへんがリアルな数字なのではないでしょうか?

もちろん何でもかんでもワクチン接種と結びつけるのは、科学的ではありません。

ただ日本の場合、春先に接種時期が来ることも、体調不良につながりやすいことと無関係ではないと考えています。

なぜなら春は、体の毒素を出す時期です。

冬毛が抜け替わる時期でもあり、皮膚の状態も不安定です。

最近は花粉にアレルギーを示す個体も増えています。

そこへ不活化しているとはいえ、ウィルスを体内に直接入れるわけです。

皆さんが、風邪やアレルギーを起こす時でも、ダイレクトにウィルスやアレルゲンが体内に入ることはありませんよね。

例えばウィルスなら、


喉や鼻の粘膜にくっつく⇒細胞に入りこむ⇒それがある程度の数にまで増殖⇒感染


となるわけです。

アレルギーも同じで、接触性のものも、食物が原因のものも、いきなり血中にアレルゲンが入り込むことはありません。

いくつかの段階を踏み、免疫機能が反応した結果起こります。

ワクチンそのもの以外の問題

ワクチンのもう一つの問題は、保存料やアジュバンドと呼ばれる免疫増幅剤が入っていることです。

一般にワクチンとは、狂犬病ワクチンのように薬剤で感染力をなくした(=不活化)タイプと弱毒化させたタイプ(生ワクチン)があります。

そのため体内に入った時、『病原体だ!』と気づかず免疫系にスルーされてしまっては意味がありません。

そこで免疫系統に、敏感に反応してもらう補助的な成分も一緒に接種するわけです。

これはワクチンの効果を高める作用がある一方、いくつかの副作用・・特にアレルギーや大腸炎については、アジュバンドが原因である可能性の方が高いように思います。




イギリスでの調査ですが、日本で言うところの『混合ワクチン』の接種による副作用の報告が載っています。

イギリスでは生ワクチンを使用しているケースが多いことも関係していると思いますが、ワクチンに入っている病気に罹るケースが多いようです。

例えばジステンバーとかパルボウィルスに、リアルに感染してしまうという副作用です。

(日本では生ワクチンの販売が、今年からほぼなくなるので、獣医師が直輸入しているケースは別として”不活化ワクチン”がメインになると思います)

この報告書からは、現在日本の犬たちが抱えている問題とリンクする、非常に心配になるデータがいくつも見られます。


例えば、

『行動上の問題を抱えている犬の69.2%が、接種後3か月以内にさらなる困難を抱えているように見える』

という記述。

『もともと神経質な気質や心配性の犬の72.5%が更に神経質になり、73.1%の犬はぼんやりした状態(不注意な状態)になった』

また”ワクチン接種した3か月以内に発症した代表的な病気”として以下のものが記載されています。

癌(35.1%)舞踏病(81%)、脳炎(78.6%)、心臓病(39.2%)、腎臓障害(53.7%)、肝障害及び肝不全(61.5%)、後足麻痺(69.2%)、膵臓の問題(54.2%)

この数字の見方は、例えば「癌に罹った犬の35.1%が、過去3か月以内にワクチンを接種していた」ということです。

イギリスでは日本ほど接種間隔が短くないので、分かりやすいのかもしれません。



盲点!遅発性副反応

また

『ワクチンがアレルギー、過敏反応、自己免疫疾患、脳炎、てんかん、人格変化、脳損傷の原因となっているとされている獣医学の研究が増えています。Canine Health Concern(犬の健康に関するテストをした組織のこと)の結果は統計的に非常に有意であり、統計的確実性が非常に高いです。これは上記の疾患がワクチン接種によって誘発される、または引き起こされる証拠が強いことを意味しています』

と。



またワクチンよる損傷で、予防接種9か月後に関節炎と慢性破壊性網膜症(脊髄のミエリンに影響を及ぼす変性疾患)が発症することも報告されています。



ミエリンとは、脊髄の神経を守っている鞘のようなものです。

電気コードに例えると、中の銅線が神経だとすると、周りを絶縁して感電から守っている部分です。

しかし、9か月後となるとなかなかワクチン接種と結びつけることは難しいと思われます。


というわけで、こんなに副作用のことばかり書くと

「お前はワクチン否定論者なのか!」とお叱りが来そうですが、決してそうではありません。

(推進派でもありませんが・・・(^_^;))

ワクチンは感染症の減少に貢献してきまし、今も多くの命を救っています。またワクチンの優れた部分は、データを公表して説明しているものを数多く見ることができます。


それに対し、ワクチンの副作用を懸念する話になると、感情的なものが先行してしまい、せっかくのデータがかすんでしまっているのは公平ではないと考えます。

また急性副作用に関する情報は、比較的見つけることができますが、遅発性の副作用について信頼できる情報は少ないこともあって、取り上げてみました。

どんなに良い薬でも、100%安全で、100%効果があると保証付きのものは存在しません。


例えば

「花粉症が辛く、夜も眠れない状況なのに、抗アレルギー薬は強いからと使わない」

というのは得策とは思えません。


早く症状を鎮めて、質の良い睡眠が確保できれば、体力(免疫力)の回復も早めてくれるでしょう。

その後、徐々に食事や生活改善で体質を変えていく方が、結果的に心身ともに早く健康に向かうことでしょう。

ワクチンも同じです。

正しい知識で、健康な毎日を

「接種しているから間違いない」

ではなく、接種していてもその病気やその他の病気に罹る可能性を排除しないで頂きたいと考えています。

その一方で

「ワクチンは危ない」「副作用が怖い」

という情報に不安を抱くだけでなく、それらを起こりづらくする食生活や飼育環境、レメディもあることを是非頭の片隅に置いて頂けたらと思います。

(特に狂犬病ワクチンは義務なので)

様々な選択肢を知ることが、犬たちをより健康にしてくれると思います。

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