ノストラダムスの予言
- 青い森工房
- 2017年10月6日
- 読了時間: 4分

子供の頃、学級文庫に『地球が滅亡する!』というノストラダムスの本がありました。
(どんな学級だったのか?!)
子供にありがちな怖いもの見たさで、クラスでは結構人気の本でした。
大人になるにつれ、それが極めて抽象的な詩のようなもので、後世の人間が無理やり当てはめて『当たった!』と言われているオカルト本みたいなことを聞きました。
歴史上、”世紀末”を予言する人は定期的に、しかも世界中に現れているので、まともに読んだことはありませんでしたし、読もうとも思いませんでした。
ただ世界中に、この予言書を研究する人が途切れないということは、それなりに魅了するものはあるのかな・・とは思っていました。
普段は科学的な根拠を求め、実証主義を標榜していますが、決して科学が万能だとは思っていません。
ゲーテ曰く
人はほとんど知らない時に「知っている」などと言える。
なぜなら知識と共に疑いは強まるのだから。
必要なのは知らないことの方で、知っていることは役に立たない!
この世には科学的に証明できないことの方が、まだまだ多いような気がします。
でもまあ「知っていることは役に立たない!」とまで言いきられたら、いくらなんでもヘコミますが・・・(^_^;)
しかし悩んだ時、行き詰った時は、”知らないこと”の中に答えがあるのは間違いないでしょう。
知っていることの中で解決していたら、悩むことも行き詰ることもないでしょうから。
ですから証明できないから信じない、検証しない、というのでは、可能性を狭めてしまうと考えています。
300年前≪コショウがピリピリ辛いのは、棘が生えているから≫というのが世の中の常識でした。
”辛味”というのが、味覚ではなく”痛み”で感じることが分かった今、感覚的には正しかったわけですが、棘うんぬんという話は、今や小学生にも信じてもらえないでしょう。
そんなある時、ノストラダムスがペストの専門医だったことを知りました。
そして予言の中に、”パスツール”(関連記事)の名前を出して、その出現を示唆している詩があることも。
なるほど、なるほど・・・
こうしてハマる人が出てくるのかな・・と思いつつも、ちょっと違う角度で読んだらオカルト的な予言書ではないのかもしれない?!・・かな
それはさておき、ノストラダムスが専門医だった頃はヨーロッパの人口が20%~30%も減ったというくらい、ペストが猛威をふるっていました。
ペストは、ペスト菌を保菌しているネズミがノミに刺され、そのノミが人間を刺すことで感染します。
この場合、ノミに刺された近くのリンパ節が腫れて炎症を起こすと同時に、ごく小さい血栓がたくさんできます。
それが細い血管に詰まることで、壊死が起こります。
すると皮膚が黒くなっていくので、当時は”黒死病”と呼ばれていました。
そしてこの症状は現在”腺ペスト”と呼ばれています。
ノミが媒介する以外は、感染者(または感染動物)の排泄物が傷口や粘膜に触れたり、飛沫によって感染しますが、ダイレクトに人から人への感染はあまり起こりません。
(ちなみに肺ペストは、人から人への感染がありますので隔離されます。しかし腺ペストが大流行した後に出るものなので、現代社会ではかなり稀)
ペスト菌による感染症の80%~90%を占める腺ペストは、1926年以来、国内での感染例はありませんが、アジア・アフリカ・アメリカでも西部の山間部では毎年のように感染者が出ています。
またダニが媒介する感染症として、ここ数年日本では、マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板症候群)が話題になっています。
SFTSは、シカやイノシシなど野生動物がしばしば保菌しているフレボウィルス属の新種ウィルスが原因と判明したのは2011年。
まだまだ実態が良くわからないウィルスですが、ダニが媒介する感染症は他にも色々あるので、ペット達のダニ対策はもちろん、これからがシーズンの紅葉狩りなどでお出かけの後は、服や靴についていないかご確認くださいね。