最近、メキシコ・グアテマラなど中米で、大変大きな地震がありました。
残念ながらお亡くなりになった方も発見されているとの報道を聞き、
心よりお悔み申し上げます。
また被災された方の元へ、一刻も早く救援が届くよう心よりお祈りします。
自然災害は、日本各地でも続いており、他人事ではありません。
その中で2010年1月、ハイチで起こった大地震は、少し違った意味で驚いたことがあります。
ニュースで報道されたので、ご記憶のある方もいっらっしゃるかもしれませんが、地震発生9か月後の10月にコレラが大流行し、50万人以上罹患。そのうち1万人近くがお亡くなりになってしまいました。
各報道では、「地震後のインフラ復旧が進まず、衛生状態が悪化して流行」
「コレラは被災地で、しばしば起こる感染症」等々言っていましたが、他の地域ならいざ知らず、
≪ハイチでコレラ≫
というのはまさに想定外。
なぜなら、それまでコレラ菌はハイチに存在しなかったからです。
いまだ、感染経路は特定されていませんが、国外から持ち込まれた(もちろん意図せずですが)のは間違いなく、大規模な救援活動を展開した国連は、2016年正式に謝罪しました。
そのため”Vibrio cholerae=コレラ”という命名も、コッホではなく彼です。
コレラもインフルエンザ以上(関連記事)に、ものすごく多くの型があり、しかも分類の基準がいくつもありますが、病原性が高く、流行する可能性の高い型は、O(アルファベットのオウ)1とO139。
このうちO1には、三つの血清型があり、それにHikojima Inaba Ogawa
と三人の日本人名がついています。
この3種類の血清型は、他の血清型に変化することも珍しくありません。しかし、それによって病原性が増すということもありません。
ちなみにハイチで流行したのは、O1のオガワ型と判明しています。
世界各地で、前例にないような大災害が起こる昨今。
東日本大震災の際も、世界中からたくさんの救援をして頂きました。
非常時の対策として、発生からの経過時間で優先されることは、変化していきます。
感染症も、災害の種類(地震・水害・火災等)や発生時の季節によって、注意すべきものが変わります。
発生時の対策は、専門家の手に委ねられますが、日常生活で私たち一人一人が出来ることもあります。
それはバランスの良い食事・適度な運動・快適な睡眠で免疫力を上げておくこと。
「な~んだ。普通のことじゃない」
と言いたくもなりますが、結局これに勝ることはありません。
それは、私たち人間だけでなく、ペット達にも言えることです。
緊急時は、ワクチン歴やフィラリア予防薬の投薬歴など、聞き取っている時間などあるわけがなく、たくさんの人やペットが一斉に避難します。
どんな細菌・ウィルスが流行しても、そして万が一感染しても、自己免疫力でどこまで戦えるか・・・。
(通常時ならまだしも、緊急時に必ずしも適切な医療や薬が滞りなく受けられるかは分かりません)
自然災害は、人の想像を超えることもしばしば起こります。
だからこそ、想像し得る状況は、想定しておくことが重要です。
心構えがあるだけでも、ずいぶん違うと思います。