弊社ペットフード春夏秋冬は、オーガニック認証を受けていません。
またオーガニック認証を受けた野菜・果物類も使用していません。
メインタンパク質は、陸奥湾で養殖しているホタテ以外は、天然の魚介類のみなので、オーガニック認証の対象外です。
(ホタテ養殖は、魚の養殖と違って餌を使用しないのでこれも認証外です)
そもそも日本のオーガニック栽培の作付面積は0.1%~0.2%
「えっ?!近所のスーパーでも、有機JASマークがついた商品売っているけど」
確かに・・・。
有機JASマークは、日本の有機規格をクリアした商品に付けられていますので、使用している原料どころか、商品そのものが国産であることが条件ではありません。
というわけで、その多くが輸入品です。
作付面積が世界的な低さである理由は、いくつもありますが、やはり毎年必要な申請費用の負担は、家族経営の農家さんにとって大きいと思います。
イタリアやスイスといった、ほとんどが日本のように小規模農家さんばかりの国でも、認証を受けている比率が高い国は、国がその栽培を推奨し、流通面でも各自治体の協力体制が作られていることが挙げられます。
作付面積がこのような状況なので、それを餌に使用した畜産物はまず望めないのが現状です。
しかし認証を受けていなくても、無農薬または減農薬・完熟堆肥を使用した栽培をしている農家さんはたくさんあります。
一言で”オーガニック””有機栽培”と言っても、≪無農薬≫が絶対条件ではありません。
指定されていない農薬は使えますが、安価な化学合成農薬はまず使えません。
また”農薬”問題は、多くの方が注目するようになりましたが、”肥料”に関してはまだ盲点が多いように思います。
農薬はその名の通り、”薬”という感覚なので、家庭菜園でも必要以上にかけることはないと思います。
しかし”肥料”は、サプリメントや栄養ドリンクの感覚で、
『多少多くてもいいんじゃない?』
『むしろ多い方がいい実がなるんじゃないか』
と感じることもあるかと思います。
しかしこのブログでたびたび取り上げているように、どんなに良いものでも”過剰”はやっぱり問題です。
その問題を解決するため、肥料や殺菌剤で土壌環境を整えるのではなく、植える作物をローテーションさせることで整えている農家さんもいます。
また一つの畑に、複数の作物を作付し、土壌バランスを整えたり、互いの作物の害虫や益虫を利用して農薬を最小限にしている方法をとっている方もいます。
そのへんは、直接足を運び、畑を見てお話を伺わないと分かりません。
そのため認証の有無に関わらず、自分たちの目で確かめ、売って頂けるかを交渉しています。
青森県は食糧自給率が毎年120%くらいあります。
これはカロリーベースでの数値ですが、三方を海に囲まれ、畜産農家、酪農、米・野菜・果物農家など、非常にバランスの良い食材が揃うことは特筆すべき特徴です。
高い自給率でも、実際のメニューにしたら、主食の2/3がジャガイモという地域もありますから。
青森県の場合、三食お米が食べられるどころか、主食にうどんやお蕎麦、パンなども選べ、主菜には魚・牛肉・豚肉・鶏肉・鴨肉・ラム・馬肉などから必ず一品の他、副菜、デザートには必ず果物が付けられます。
これだけでも、かなり多彩なメニューが食べられるのが分かりますが、実はその一部が
規格箱にきれいに収まらないサイズ(ちょっと大きいor小さい)だった
人手が足りなくて収穫しきれなかった
見た目(色・形)が悪かった等の理由で、食べられる物が廃棄対象になっています。
それらを含むと自給率は160%以上になります。
この潜在的な自給率の有効活用は、青森県のみならず多くの地域に眠っている財産だと思います。
そしてオーガニック認証がなくても、消費者の皆様が安心して購入できるための情報公開を積極的に行うことによって、皆様に選んで頂ける商品になるよう努めていきたいと思います。