少し過ごしやすい気温になってきました。
美味しいものが増える季節ですが、体を動かしやすい気候にもなるので、なんとかバランスをとりたい・・・と毎年思っていますが、いやはや。。なかなかね~。。。。。
だいぶ前になりますが、『動物に高級食材が分かるか?』という企画をTVで観たことがあります。
大間のクロマグロと、インド洋のクロマグロが分かるか?と言われても正直自信がありません。
最近は冷凍や冷蔵技術の進歩が著しく、非常に美味しいものが増えています。
実際、若いタレントさん達は混乱していました。
しかし実験に参加した猫ちゃんは見事に正解し、大間のマグロだけを食べ続けました。
同じような方法で、ライオンやトラに比内地鶏とブラジル産鶏肉で実験しました。
結果、どちらも迷いなく比内地鶏を選びました。
一般的にネコ科の動物は、生きたエサ、しかも狩る動物の種類もほぼ決まっているので、酸味(腐ったもの)や苦み(未知の毒)に対する味覚が鈍く、味蕾数も哺乳類の中では最も少ないグループです。
人は5,000~7,000個くらいに対し、猫は500個。犬は1,700個くらいと言われています。
ちなみに、哺乳類では草食動物は全般に味蕾が多く、牛は25,000個もあります。
自然界で”毒”と言うと、アルカロイド系やテルペン系など植物の二次化合物に含まれることが多いことも無関係ではないでしょう。
のんびり、モシャモシャと草を食んでいる牛やヤギからは想像できませんが、かなりの食通ならぬ”草通”なのです。
その対極にあるネコ科たちの食事は、江戸っ子さながらに食べ慣れた新鮮なものを、ちゃっちゃと済ますもの。基本丸呑みです。
しかし先ほどの実験で、ライオンもトラも比内地鶏は丸呑みしませんでした。
両手で抱え込み、まず表面をペロペロ。その後少しずつ歯で千切りながら、咀嚼。
明らかに”味わっている”ように見えました。
『好物はガツガツ食べる』という安易な想像をしたことを反省しました。
ちなみに犬ではササミで実験して、やはり比内地鶏のササミを選んでいました。
このような結果を見ると、単純に未蕾の数=味覚の鋭さとも言えないかもしれません。
肉食がメインの動物たちは、未蕾の数こそ少ないですが、アミノ酸に強く反応する味覚を持っているのかもしれません。
いわゆる”旨味”もアミノ酸が構成しています。
比内地鶏のお鍋は美味しいスープも魅力!シメは稲庭うどん?つやつやのあきたこまち?スープを吸ったきりたんぽも捨てがたい。
迷うなあ・・・。
普段は強面の肉食獣たちも、私たちと同じく、比内地鶏の旨味をじっくり味わうということが分かり新鮮でした。